スルッとKANTO版農業改革案

さて、実はあじあ号様と農業の勉強会を開催していたりするが、
そこで暖めている「スルッとKANTO版農業改革案」を
ここで全世界に公開してしまおう。(大袈裟な・・・)
といっても未完成の部分が多いので、そこはご容赦

A.個別品目について
1.コメ
【現状考察】
 ・その気になれば大増産(従前の倍)することは可能。
  現在食味向上へ品種改良のベクトルが進んでいるため、
  多収へシフトすれば、収量倍増も充分可能ではない。
  農業本によれば「4倍収も物理的に不可能ではない」とあるので、
  こうなると「消費さえしてくれれば自給率100%超えも可能」

 ・しかし、需要の方がついていっていない。
  (周知の通り、減反している)

【改革のあるべき方向】
  (1)需要をいかに拡大すべきか?
  (2)現状の供給量を維持しながら、いかにコストを安価にできるか
  の2点を研究すべき。
 ・理想系は、
   「減反しなくても大丈夫なだけのコメ需要を創出し、
    かつ生産コストが安価なコメ。」
    (アメリカ並みとはいわないが、その2倍以内にはコストを抑えたい)
 ・なお、減反政策については、抜本的に見直す。
  「コメ生産権」にして、農家間取引させる。詳細は後述。

【需要拡大策】
?ヒト以外への供給
   ・家畜飼料用へ供給
    →輸入飼料価格と競争力保てるか?
     食味は無視して、ひたすら多収のコメをつくる?
     二期作できないか?
   ・バイオエタノール用へ
    →輸入飼料価格と競争力保てるか?
     食味は無視して、ひたすら多収のコメをつくる?
     二期作できないか?

?炊飯以外への供給
   ・米粉の普及
     ・うどん、ラーメン、パン、お好み焼き・・・
     ・小麦粉と比較して価格競争力を保てるか?
   ・「もち」の普及
   ・日本酒の普及
     ・チューハイのように「飲みやすい日本酒」がない。
     ・日本酒カクテルやソーダ割りなど、飲みやすい形態を開発
   ・コメ由来調味料への応用
     ・コメから「みそ」「しょうゆ」できないか?
   ・菓子類への応用
    スナック菓子などは「小麦粉」「とうもろこし」由来が多い。
    →これをコメ由来に変える。
    又、洋菓子(ケーキ等)もコメ由来にできないか、研究開発する。

?炊飯の増大策
   ・食育の推進
     ・さんざんキャンペーンしているが、実効性あるのか?
     ・母親学級や産婦人科に無料試供品を置いたり、育児雑誌に出稿して、
      「幼児期から洗脳」する。

   ・「炊飯しやすくする」環境整備
     ・無洗米の拡大
     ・もっと使い勝手がいい炊飯ジャーの開発
     ・コメ販売時に「小分け」にして販売
      〜5キロ、10キロ単位では、重たいし、食べきるのに時間かかる

   ・中食・外食における拡大
     ・和食レストラン、おにぎりファーストフードへ進出
     ・米飯給食の拡大、朝給食の実施
     ・社内食堂、学食への和食売り込み
     ・コメ使用冷凍食品の開発

   ・機能性改良
     ・低タンパク米、低アレルゲン米等、
      病気の患者に対応するコメ
     ・鉄分強化米、ビタミン強化米など、
      サプリメントを兼ねたコメの開発

   ・食味の向上
     ・もう食味向上は限界か?
      「冷めてもおいしいごはん」
      「精米しても長期間おいしさが維持できるおこめ」

?ソフト面の改良
   ・産直ニーズに応える
     ・従前の産直だと個別発送で運送費かかる。
     ・大手スーパーは特定産地の産直は対応しづらいのでは?
      マチの米穀店の活躍余地が出てくる。

   ・客の長期囲い込み
     ・出資配当形態も「長期囲い込み」になる

【コストセーブ策】
   (1)単位面積当りの収量を増加させ、単価を引き下げる
     ・今の食味を維持しながら、多収を図り、コストを下げる。
      従来型品種改良で行くか?理想は遺伝子組み換えだが。
     ・地中熱暖房を加えたり、夜間にLED照明補光することで、
      生育量増えないか?
     ・Co2を加えることで、生育量増えないか?(Co2ハイトレードを活用)
     ・水を変えると生育量増えないか?
      エセ科学かもしれないが「還元水」とか「クラスター水」とかで、
      収量アップすることはないのか?
     ・音楽を聞かせて収量増えないか?

   (2)2期作化する
     ・生育スピードの向上
     ・寒い季節でも生育させる工夫
      ・・・品種改良(含む遺伝子組み換え)か、ビニールハウスや
       地中熱暖房、補光で生育させるか?

   (3)従前農場の面積の方を大規模化して、単価を引き下げる。
     ・大規模集約化
      ・・・単に小規模農場を寄せ集めるだけでは、モザイク状になって非効率
      同時に圃場整備(区画整理)が必要
     ・従前のように公費で圃場整備を行うのは、今後の財政を考えると難しい。
      民間の資金で圃場整備できるスキームできないか?
     ・最大のネックは「先祖伝来の土地を手放したくない」という感情
     →農地放出の一スキームとして、「農地で定期借地権」は使えないか?

   (4)新規に大規模な、効率がいい農場を作る
     ・干拓
     ・公遊水面活用
     ・荒地開発・・・まだまだ北海道には荒地がある?
     ・山林の農地化:環境省がOKするか?
     ・未稼働の大規模工場団地を農地転用(苫東など)
     ・海面上
     ・植物工場

   (5)生産の合理化を図る
     ・機械稼働率の向上
      機械の共同使用の推進
      廃業農家の農機具を安価に譲られるような仕組み
      農機具をヤフオクで仲介させる?
     ・ラジコンヘリによる直種まき
      あるいは飛行船の活用
     ・IT,GPSを駆使した生育管理

     ・農業ロボットの開発
      中山間地の小規模農場にも対応できる小回りきくロボット
     ・病害虫・雑草につよいコメを導入することにより農作業を合理化し、
      コストセーブする。
      決定打は遺伝子組み換えコメだが・・・
     ・農作業の平準化
       田んぼの一部は早稲にして、一部は晩稲にして、
       作業を平準化し、機械使用も平準化させる。
     ・雨天・荒天でも農作業できるような仕組みの開発

2.小麦
【前提考察】
 ・需要はあるが、供給が少なく、かつ供給に価格競争力がない
 ・品質が不揃い。
  コメ裏作の場合、田植えを優先して麦刈取時期にしわ寄せが来るのが原因?
 ・日本ではパン用小麦が作られない。
 ・裏作で麦を作るより出稼ぎに出た方が稼げるため、裏作が減った?

【改革のあるべき方向】
 ・コメのような需要喚起策は一切不要。
  むしろ米粉推進等により麦の需要は抑えるべき。
 ・供給を拡大する。そしてできるだけ生産コストを下げる。
 ・需要家が納得する品質を確保する。特にパン用小麦。
 ・コメの裏作として収穫可能である特性を生かし、裏作を積極推進する。
 ・理想形は「日本の水田全てに、麦裏作がなされる」状況
 ・ただ、現状の水田をつぶしてまで麦作を推進する必要はないのでは?
  あくまで裏作の範囲内まで麦増産を進め、需要がその範囲内に
  収まるようにする。

【供給拡大策】
 ・面積当りの多収化を図る
     ・まだまだ日本は米豪に比べると収量が低い。改善余地あり。
     ・コメには農学部の一流の人材が投入されるが、麦には
      二流の人材しか投入されないので改良が遅れている、との指摘もある。
     ・また、農機具メーカーも麦用の機械を本気で開発しなかった、との
      指摘もある。
     ・恥を忍んで、麦作先進国のアメリカやオーストラリアからノウハウを
      輸入したり、それこそ米豪の麦農家に日本進出してもらっても
      いいのでは?
     ・従来型品種改良で行くか?理想は遺伝子組み換えだが。
     ・地中熱暖房を加えたり、夜間にLED照明補光することで、
      生育量増えないか?
      特にコメ裏作の場合、冬季に栽培することになり、熱光の補給は
      効果的ではないか?
     ・Co2を加えることで、生育量増えないか?
      (Co2ハイトレードを活用)
     ・水を変えると生育量増えないか?
      エセ科学かもしれないが「還元水」とか「クラスター水」とかで、
      収量アップすることはないのか?
     ・音楽を聞かせて収量増えないか?

 ・麦裏作をしてもらう工夫
     ・生育スピードの向上→田植え期に重ならないようにする。
     ・季節賃借権の導入
      「11月〜2月の間だけ、農地を賃貸します」のような
      シーズン農地賃借権制度。
      稲作の裏作として畑作(例:麦・大豆)を希望する人へ賃貸する。
      担い手としては、いわゆるプロ農家ではなく定年退職者を想定
      《現況》・麦作をしても、経済的には「政府が補填するので」、
          少なくとも経済的には損しない。
          ただ、さほど「トク」もしないので、
          「出稼ぎした方がより儲かる」ということで、裏作がなされなくなった。
          ・定年退職者側も、「1年中フルで農業従事」という人より、
           「半年は農業して、半年は遊びたい」のような人が
           案外多いのではないか?
      《今後》農家がオフシーズンに貸し出す、という形式だけでなく、
           休耕地を2名以上の定年退職者がシーズンシェアする、
           ということも考えられる。

【コストセーブ策】
   (1)従前農場の面積の方を大規模化して、単価を引き下げる。
     ・大規模集約化
      ・・・単に小規模農場を寄せ集めるだけでは、モザイク状になって非効率
      同時に圃場整備(区画整理)が必要
     ・従前のように公費で圃場整備を行うのは、今後の財政を考えると難しい。
      民間の資金で圃場整備できるスキームできないか?
     ・最大のネックは「先祖伝来の土地を手放したくない」という感情
     →農地放出の一スキームとして、「農地で定期借地権」は使えないか?

   (2)新規に大規模な、効率がいい農場を作る
     ・干拓
     ・公遊水面活用
     ・荒地開発・・・まだまだ北海道には荒地がある?
     ・山林の農地化:環境省がOKするか?
     ・未稼働の大規模工場団地を農地転用(苫東など)
     ・海面上
     ・植物工場

   (3)生産の合理化を図る
     ・機械稼働率の向上
      機械の共同使用の推進
      廃業農家の農機具を安価に譲られるような仕組み
      農機具をヤフオクで仲介させる?
     ・農機具をコメと共用化できないか?
     ・ラジコンヘリによる直種まき あるいは飛行船の活用
     ・IT,GPSを駆使した生育管理
     ・農業ロボットの開発
      中山間地の小規模農場にも対応できる小回りきくロボット
     ・病害虫・雑草につよい麦を導入することにより農作業を合理化し、
      コストセーブする。
      決定打は遺伝子組み換えコメだが・・・
     ・農作業の平準化
       収穫時期が異なる麦を作付けして
       作業を平準化し、機械使用も平準化させる。
     ・雨天・荒天でも農作業できるような仕組みの開発

3.大豆
【前提考察】
 ・需要はあるが、供給が少なく、かつ供給に価格競争力がない
 ・品質は国産の方が海外産より良好。
 ・コメの裏作にはならない?
 ・直接食用の外、飼料として、あるいは油採取として利用される。
 ・直接食用(枝豆等)より、味噌・豆腐・納豆・醤油等加工されて食用される。
 ・連作障害を起こすので要注意。

【改革のあるべき方向】
 ・コメのような需要喚起策は一切不要。
  むしろ代替油、代替飼料の推進等により大豆の需要は抑えるべき。
 ・「コメから味噌・豆腐・納豆・醤油」を作る等して、需要を抑制すべき。
 ・供給を拡大する。そしてできるだけ生産コストを下げる。
 ・コメの裏作にはなり得ない。となると「夏大豆・冬麦」のサイクルか?
  二毛作としての「最適な相手方」を探す。
 ・現況の水田を「つぶしてまで」大豆畑化する必要はない。
 休耕田・耕作放棄地を大豆畑化する。

【供給拡大策】
 ・面積当りの多収化を図る
     ・麦同様に、大豆も研究開発の余地があるのではないか?
     ・品種も機械も改良の余地あり?
     ・大豆先進国アメリカのノウハウを素直に学ぶべき
     ・遺伝子組み換えが最も進んでいる分野。
      というより、アメリカ等では早晩
      「非遺伝子組み換えは栽培してもらえなくなる」
      →日本でも遺伝子組み換えへのPAを醸成すべし
      (PA=パブリック・アクセプタンス)
     ・地中熱暖房を加えたり、夜間にLED照明補光することで、
      生育量増えないか?
     ・Co2を加えることで、生育量増えないか?
      (Co2ハイトレードを活用)
     ・水を変えると生育量増えないか?
      エセ科学かもしれないが「還元水」とか「クラスター水」とかで、
      収量アップすることはないのか?
     ・音楽を聞かせて収量増えないか?

 ・休耕田・耕作放棄地の大豆畑化を推進する。
     ・休耕田・耕作放棄地は「農家の高齢化」「栽培手間がかかる」ことが一因。
      →「手間がかからない大豆栽培法」を確立するとともに、
       若年層が新規参入しやすい環境を整える。

 ・新規に大規模な、効率がいい農場を作る
     ・干拓
     ・公遊水面活用
     ・荒地開発・・・まだまだ北海道には荒地がある?
     ・山林の農地化:環境省がOKするか?
     ・未稼働の大規模工場団地を農地転用(苫東など)
     ・海面上
     ・植物工場

【コストセーブ策】
   (1)従前農場の面積の方を大規模化して、単価を引き下げる。
     ・大規模集約化
      ・・・単に小規模農場を寄せ集めるだけでは、モザイク状になって非効率
      同時に圃場整備(区画整理)が必要
     ・従前のように公費で圃場整備を行うのは、今後の財政を考えると難しい。
      民間の資金で圃場整備できるスキームできないか?
     ・最大のネックは「先祖伝来の土地を手放したくない」という感情
     →農地放出の一スキームとして、「農地で定期借地権」は使えないか?

   (2)生産の合理化を図る
     ・機械稼働率の向上
      機械の共同使用の推進
      廃業農家の農機具を安価に譲られるような仕組み
      農機具をヤフオクで仲介させる?
     ・農機具をコメと共用化できないか?
     ・ラジコンヘリによる直種まき
      あるいは飛行船の活用
     ・IT,GPSを駆使した生育管理
     ・農業ロボットの開発
      中山間地の小規模農場にも対応できる小回りきくロボット
     ・病害虫・雑草につよい大豆を導入することにより農作業を合理化し、
      コストセーブする。
      決定打は遺伝子組み換えコメだが・・・
     ・農作業の平準化
       収穫時期が異なる大豆を作付けして
       作業を平準化し、機械使用も平準化させる。
     ・雨天・荒天でも農作業できるような仕組みの開発

4.ソバ
【前提考察】
 ・「需要はあるが、供給が少なく、かつ供給に価格競争力がない」とされてきた。
 ・しかし海外のソバ生産が急減、価格高騰
  (基本的に日本でしか消費されない穀物なので、日本向けにソバ栽培するより
   バイオエタノール栽培した方が有利、となると生産が急減する)
 ・一方、「手間がかからない」との理由で、コメ転作作物として
 国内産は増加、価格下落。
 →内外生産コスト差は縮小している。
 ・品質は国産の方が海外産より良好。
 ・悪条件でも生育可能(肥料は少なくていい、冷涼気候OK)
  むしろ好条件(多肥料・温暖気候)ではいいソバはできない。
 ・生育が早い(2.0〜2.5ヶ月)
 ・出口の需要が「麺としてのソバ」しかなく、バリエーションに乏しい。
  →多彩な食べ方の提案が求められる。

【改革のあるべき方向】
 ・生育速く、低肥料OK・・・穀類の中では一番植物工場に適している。
  (五毛作可能?)。
  →植物工場用品種改良を行って、増産する。
 ・コメ裏作として栽培できないか、品種改良を行う。
 ・麦・大豆のような需要抑制は必要ない。むしろ需要拡大策が必要?

【供給拡大策】
 ・面積当りの多収化を図る
     ・コメ並みに品種改良、人材投入、機械開発を行う。
     ・従来型品種改良で行くか?理想は遺伝子組み換えだが。
     ・地中熱暖房を加えたり、夜間にLED照明補光することで、
      生育量増えないか?
      特にコメ裏作の場合、冬季に栽培することになり、
      熱光の補給は効果的ではないか?
     ・Co2を加えることで、生育量増えないか?
      (Co2ハイトレードを活用)
     ・水を変えると生育量増えないか?
      エセ科学かもしれないが「還元水」とか「クラスター水」とかで、
      収量アップすることはないのか?
     ・音楽を聞かせて収量増えないか?

 ・コメ裏作としてソバ栽培できないか、研究開発する。
   改良すればコメ1期作に対してソバ2〜3毛作、合計3〜4毛作ができないか?
     ・冬に強いソバの開発
     ・生育スピードの向上→田植え期に重ならないようにする。
     ・麦同様に「季節賃借権」を導入

 ・植物工場用の品種を開発して、5〜6毛作を目指す。

【需要拡大策】
?ヒト以外への供給
   ・家畜飼料用へ供給
    →輸入飼料価格と競争力保てるか?
     食味は無視して、ひたすら多収のソバをつくる?
   ・バイオエタノール用へ
    →輸入飼料価格と競争力保てるか?
     食味は無視して、ひたすら多収のソバをつくる?

?「麺用ソバ」以外への供給
   ・「そば粉」の普及
     ・そばラーメン、そばパン、そばお好み焼
      因みに「そばクレープ」はフランス郷土料理にある。
     ・小麦粉と比較して価格競争力を保てるか?
   ・ご飯に混ぜて「そばご飯」
   ・そば焼酎の普及
   ・そば由来調味料への応用
     ・コメから「みそ」「しょうゆ」できないか?

?そばアレルゲン対策
   ・ノンアレルゲンなそばが開発されれば、学校給食現場にも普及する。

5.とうもろこし
【前提考察】
 ・殆ど飼料用又は食用油採取用。
 ・一部は野菜として、缶詰として、あるいは加工食品(スナック菓子)用にも
  使われる。
 ・とうもろこしは日本国内ではほぼ生産されない。
  「世界3大穀物」なのだが、日本で生産が殆どないのは、日本の気候では
  栽培が難しいからか?
  あるいは日本の在来作物ではないため、日本料理に殆ど
  取り上げられないから?

【改革のあるべき方向】
 ・そもそも日本はとうもろこしに適しているのかどうか、研究の必要あり。
  単位面積当りのカロリー収量がコメ並みに得られる、あるいは
  ソバ並みに生育スピードが速い、ということであれば、国家としてトウモロコシを
  重点作物に育て上げるべきだし、コメやソバに劣るのであれば、
  重点化する必要はない。
 ・現状は飼料や食用油用で大量輸入されているが、
  代替作物がないかどうか要研究。

6.菜種
【前提考察】
 ・殆ど食用油採取用。
 ・食用にはされない。飼料用もない?
 ・かつては水田の裏作として栽培されたが、現在は殆ど日本では栽培されず。

【改革のあるべき方向】
 ・コメ裏作として「麦」「ソバ」に不適な土地に、菜種を栽培して
  できるだけ自給率を上げる。

7.芋類
【前提考察】
 ・農地当りのカロリー供給能力では、コメを凌ぐとされる。
  「救荒食」
 ・カロリーベース自給率向上には効果的と思われるが、
  なぜ重点的に取り上げられない?
 連作障害があるのか?
 ・料理のバリエーションを増やす必要があるか?
 ・水耕栽培の植物工場では栽培不可。
  但し、土壌栽培型植物工場では栽培可。

【改革のあるべき方向】
 ・コメ裏作として「イモ」ができないか研究する。
  (冬季栽培に耐えられるイモの開発)
 ・早期栽培化=植物工場化が図れないかどうか、研究する。
 ・料理のバリエーションを増やす。

8.雑穀類(粟・稗)
【前提考察】
 ・健康食として脚光を浴びる。
 ・コメの農機具をそのまま転用可能
 ・ただ、コメのように大量生産させず販路も貧弱なため、価格は高くなっている。

【改革のあるべき方向】
 ・「穀類の主力」にはなりえないので、重点化することは必要なし。
 ・コメより品種改良等の努力はされていないので、まだ増収余地あり。
  品種改良を進める。

9.野菜
【前提考察】
 ・植物工場的には、「最も効率がいい」のが野菜生産。
  (植物全体が可食部になるため、投下エネルギーに対して
   最も効率良く回収できる)
 ・カロリーベース自給率の統計では「無視」される存在。
 ・生鮮さが求められない業務用野菜の場合、中国等の安価な野菜が入っていた。
  →例の中毒を起こし、安全性の確保が求められる。
 ・天候の変化により需給バランスが容易に崩れる、不安定な構図。
  象徴的なのが「豊作により、せっかくの野菜を地中へ埋める豊作廃棄」。

【改革のあるべき方向】
 ・積極的に植物工場化を進める。
 ・植物工場化に適した品種改良を進める。
 ・植物工場化が「安定供給」となり、豊作廃棄等の無駄を無くすことになる。
 ・海外業務用野菜に対抗できるだけの価格競争力を持たせる。
※植物工場の課題については、別紙参照。

10.果樹
【前提考察】
 ・植物工場的には、「最も効率が悪い」のが果樹生産。
  (実がなるまで数年かかるので、回転率が勝負の植物工場には全く向かない。)
 ・メロンやマンゴーのように、ブランド化すれば高額取引される。
  →輸出が可能。
 ・但し、それなりに手間は掛かる。高齢化した農家が手がけるのは難しい。
 ・カロリーベース自給率の統計では「無視」される存在。
 ・国内消費量は減少傾向。(若者の「果物離れ」)
 ・観光農園とのコラボが可能。
 ・多収よりも食味(又は糖度)が求められる世界。

【改革のあるべき方向】
 ・植物工場化は無理。在来農法の改良を進める。
 ・農作業可能な若年農家にとって、現金収入を得やすいのが果樹経営。
  意欲ある若年農家の支援策が必要。
 ・需要喚起策が求められる。

11.畜産
【前提考察】
 ・コメ農家と比較すると、遥かに大規模化・専業化が進んでいる。
  しかしまだまだ海外への価格競争力は弱い。
 ・飼料の大半が輸入。この国産化が求められる。
 ・感染症等への安全対策が不可欠(BSE、口蹄病、鳥インフル)。
 ・鶏卵は「物価の優等生」、飼料要因を無視すればほぼ自給。
 ・戦後需要が急拡大したが最近は頭打ち、牛乳は減少。

【改革のあるべき方向】
 ・動物性タンパク源として、もっとも「効率的」なのは鶏肉。
  又、鶏卵の自給率は100%に近い。
  →「牛・豚・鶏」の中で、一番重点化すべきは「鶏」。
 ・飼料自給化として、食品廃棄物、豊作農作物等の活用が求められる。
 ・国内間伐材を飼料化できないか?微生物に分解させるか?
 ・海洋由来飼料の積極活用(クロレラ藻など)
 ・「牛・豚・鶏」に次ぐ畜産資源の開発。
  例:アイガモ農法のカモの食用転用、
   広葉樹林整備に下草食べさせた山羊の食用転用

B.減反政策の見直し
【前提考察】
 ・国全体に「一律」に減反率を決め、それを「集落単位まで落とし込んでいく」
 ・「コメ増産に意欲的」な農家にも、減反が強制される。
 ・減反による休耕田が虫食い状に広がり、非効率になる。
  さらにこれが耕作放棄地になる恐れがある。

【改革のあるべき方向】
 ・国全体としては生産量を調整しながら、個々の(末端の)実情にマッチングする
  仕組みに変えられないか?
 ・個々の生産主体同士で「コメを生産する権利」を市場取引させた方が、
  うまく調整できるのではないか?

【改革案たたき台】
「コメ生産権」取引制度・・・「減反」でなく「生産権」を「各農家が取引する」
 従来の「都道府県・市町村・集落一律で減反する」という減反制度を完全に廃止する。
 逆に「コメを生産できる権利」を「個々の農家に割り当て」、「それを相互に取引する」と
 いう仕組みにする。
 《イメージ》
 ?翌年のコメ生産予定量農水省が11月末に発表する。
  例:「2009年には1,000万トン作ってください」と国全体としての予想値を示す。
 ?これに応じて「コメ生産権」を各農家に割り当てる。
   割り当て分は昨年のコメ生産高実績に基づく。
   割り当ての実作業は各市町村の農業委員会が行う。
  例:2008年に100トンを生産したA農家があるとする。
    2008年に日本全体で1,050万トン生産された、とした場合、
   2009年のA農家のコメ生産権として100トン×(1,000万トン÷1,050万トン)
   =95トンが割り当てられる。
 ?「もっとコメを増産したい」と考える農家は、「もっとコメを減産したい」と
   考える農家から、「コメ生産権」を購入する。
   「コメ生産権」は全国一律の「コメ生産権仲介市場」で売買される。
   「コメ生産権仲介市場」は12月一杯開設され、12月末で締め切られる。
   イメージとしては、ネットサービス「はてな」による「はてなポイント取引」に近い?
   例:A農家は「全体で120トンの生産にしたい。差し引き25トンのコメ生産権を
   生産権市場から調達したい」として、コメ生産権を2万5千円(トン当たり1,000円)で
   調達した。
   他方、転作を考えていたB農家は、自らに割り当てられたコメ生産権50トンを、
   生産権市場で売却し、5万円を得た。
   新規に農業参入して、1,000トンのコメ収穫を目論むC法人は、生産権市場から
   100万円で生産権を手にした。
 ?12月末で締め切られたコメ生産権に基づき、各農家の予定生産量がFIXされる。
  この数値を「単位面積当りのコメ生産性」で除して、「翌年のコメ作付け面積」を
  各農家は農業委員会に届け出る。
   例:A農家は120トンの生産を考えているので、対前年比20%増のコメ作付けを
   農業委員会に届け出た。
   B農家は今回はコメ作付けを見送るので、コメ作付け面積ゼロで
   農業委員会に届け出た。
   C法人は新たなコメ作付けを農業委員会に申請した。
   ※地域によって土地の生産性は異なるので、「単位面積当りのコメ生産性」の数値は
    農業委員会が決定する。
  ?農業委員会はコメ作付けの状況を監視し、無届作付を行った農家へは
   罰金を課し、かつ次年度以降はコメ生産権を割当しない。
   なお、自家用菜園・市民農園や小学校の教育用水田など、1アール未満の作付けは
   コメ作付け監視の対象外とする。

C.中山間地対策
【前提考察】
 ・単なる農作業の効率性、の観点からすれば、中山間地農業は極めて非効率
 ・ただ、この部分でかなりの農業生産がなされているのも事実。
 ・非効率との理由で「切捨て」すれば、自給率の一層の悪化を招くことは確実

【改革のあるべき方向】
 ・景観維持、CO2吸収、治水効果等の名目で、ある程度公費投入するのは
  やむを得ない。
 ・むしろ議論すべきは「誰に対して、どのような基準、どのような名目で
  公費投入すべきか?」
 ・支給対象は「耕作されている農地」に対してであって、「農家」に対してではない。

【中山間地における農業投資】
 ・例えば「植物工場」などは、平野部に作っても中山間部に作っても、
  イニシャルコストはさほど変わらない。
  であれば、中山間部に作られるよう、政策誘導する。
   (補助金を引き上げる、等)
  「普通の農業に適した土地では普通の農業を、適さない土地は植物工場を」
 ・中山間部の限界集落の廃屋・廃校を農業工場へ転用したり、
  中山間部の耕作放棄地の植物工場化を促進したりする。
 ・中山間部:自然エネルギーが豊富
  (地熱、風力、太陽光など)
  →中山間部における自然エネルギー開発を促進する。
  (経産省を巻き込み、環境省を説得する)
  ここで生産された電気は安価な料金設定とし、その電力で植物工場を行う。
  (福井県美浜町原発立地により電気料金が安いため植物工場が立地)

D.農業のIT化
生産現場をIT化する】
★ネットの世界のような「集合知」の活用はできないか?
 ・農家同士のSNSソーシャルネットワークサービス、ブログやミクシィのようなもの)や
  ウィキ(誰でも編集できるHP。辞典版が「ウィキペディア」)で、
  イネ生育状況等の情報を交換しあう
 ・コメの生育状況等をネットで監視してアドバイスするようなサービス。
  コメを写メで写して中央データセンターに送れば、生育段階や問題点を
  中央データセンターが分析する。
  中央データセンターは、写真情報に加え、累積気温情報や水質情報、
  長期天気予報等を駆使して「最適な田植え時期」「最適な刈り取り時期」
  「最適な肥料散布時期」をアドバイスする。
 ・GPSを駆使しての農場管理システム

【流通過程をIT化する】
★生鮮野菜のリアルタイム値付け
 ・生鮮野菜に、QRコードを付けるか、ICタグを付ける
 ・生鮮野菜の経過時間に応じて、価格を自動的に下落させる。
 ・購入予定者がケータイにQRコードをかざすと、
  価格が表示される。
  午前11時に「100円」と表示された野菜は、
  午後5時には「90円」と表示され、
  午後11時には「80円」と表示される。
 ・従来であれば、スーパー店員が
  都度都度価格表示を変更する手間が必要だったが、
  今後は自動的に価格変更される。

★販売歩合制度
 ・従来であれば農家の生産作物をJA等が全量買い取っていたが、
  実際にエンド消費者が作物を購入した際に、
  生産者に支払われる制度。
  末端のスーパーで100円で売れた瞬間に、農家に60円が入金されるイメージ。
 ・つまり、売れ残りリスクを農家が負担する仕組み。
  従来はJAやスーパーが売れ残りリスクを負担していた。
 ・売れ残りリスクを農家が負担する見返りに、農家は従前より高く
  流通過程に販売するものとする。
 ・売れ残りリスクに対して、保険会社がリスク負担する、というスキームも
  考えられる。
  (農家は一定の保険料を保険会社に支払う)
  それとも売れ残り作物は加工食品に回されて、売れ残りゼロになるのか?要確認。

E.エネルギーの有効利用、脱Co2
【前提考察】
 ・重油高が農業、特に施設園芸を直撃している。
 ・農業においても脱石油・脱Co2が求められる。
 ・うまくすれば排出権取引で副収入化できる。

【地中熱ヒートポンプ】
 ・露地農業では圧倒的に温熱を利用する局面が多い。
  地中熱活用できないのか?

【農業と太陽光】
 ・園芸作物は1年中作付けしている訳ではないので、
  ビニールハウスに太陽光電池を取り付け、非作付期には
  太陽光発電する、というのも考えられるのではないか?
  もしくは産総研が開発中の「透明太陽電池」を
  ビニールハウスや温室に取り付けることも考えられる。
 ・「移動式太陽電池」。
  稲作が終了したシーズンの田の上に、移動式太陽電池が被さる。
  あるいは、オンシーズンでは太陽電池パネルが「折り畳まれ」、
  シーズンオフには太陽電池パネルが開く、というシステム。
  太陽電池稼働率が半減するので、採算性は厳しいか?
 ・牛舎豚舎鶏舎の屋上に太陽光発電を取り付けられないのか?

【マイクロ水流を利用した熱発生装置】
 ・マイクロ水流を「発電」に利用するのではなく、「熱」に利用する。
 農地によくある用水路を用いて、発電ではなく熱を発生させ、
 温室に利用する。

【Co2排出権】
 ・CO2排出権とリンクした政策は考えられないのか?
 例えば休耕地を復活させた分だけCo2排出権を認めるとか。
 経産省環境省と議論したことはないのか?

【Co2ハイトレード】
 ・本来、植物はCo2を与えた方がよく生育する。
 ・植物工場では、Co2が不足気味なので、わざわざ重油を焚いてCo2を
  与えている。
 ・鉄鋼や電力等の会社は「喉から手が出るほど」Co2の排出先を欲しがっている。
 →Co2ハイトレードで、Co2の大口排出先からCo2を調達し、散布する。

F.流通の合理化
【前提考察】
 ・野菜等の場合、5〜6割が流通マージン。これをカットする方策を考える。

【卸売市場】
 ・そもそも、卸売市場は何のために存在しているのか?
 イオン等は、卸売市場抜きで野菜等調達できないのか?
 生産者から見れば「早く現金化できる」というメリットがある?
 (代金回収システムとしての卸売市場)

【物流の合理化】
 ・「通い箱」の採用
 ・トラックの共通配送

【産直の物流合理化】
 ・産直を従来の宅急便で個別配送していれば輸送コストが嵩む。
 「A村の産直は、B区に全て供給」のようにすれば、一括配送できてコスト削減可能。
 姉妹都市の有効活用できないか?

G.農業金融、保険、その他副収入
【前提考察】
 ・金融的枠組みの活用を考えたことはないのか?
 例えば農業生産に特化したJ=REITとか、
 農業事業を対象とするSPCとか、農業生産を対象とした信託受益権とか。
 財務省金融庁・あるいは民間の金融専門家の知恵を借りれないのか?

【農業版匿名組合
 ・市民風車はまかぜちゃん」
 某不動産特定共同事業商品の「パクリ」の匿名組合方式。所有権移転せず。
 これを農業に応用できないのか?
 休耕地の農業復活資金を市民が出資、配当を得る。
 配当は現物(つまり農作物)でも可。
 ただ、「出口」(償還時)はどうなる?
 農地の所有権は旧農民のままなので、農民の抵抗感は少ない?

【民間損保による農業保険】
 ・民間の損害保険会社が農業の不作・豊作のリスクを負担する
  スキームはできないか?

命名権
 ・農場に命名権付けれないか?

H.生産者の高齢化対策、担い手の維持
【前提考察】
 ・コメ農家の高齢化が著しい。
 ・高齢化した農家は、生産の手間がかからないコメや麦を栽培する傾向あり。
 ・高齢農家は、年金でも食べていけるので、たとえ「赤字」であっても、
  「生きがい」としてコメ生産を辞めない。
 ・価格競争力上不利なのは、実は若年専業農家
  兼業農家や高齢農家は、他収入があるので、そもそも「価格競争力による淘汰」
  という経済原理の外にある。
 ・但し、小規模な高齢コメ農家が生産を辞めてしまえば、今の自給率
  一気に下がってしまう。

【改革の方向性】
 ・今の農家を無理に退出させる必要はない。(自給率の崩壊につながる)
 ・ただ、今の高齢農家は、冷酷に言えば「間違いなく死んでいく」ので、
  いかに継承させるか、が課題。
 ・今高齢農家が抱えている農地は、小規模で非効率。中山間地も多い。
  →継承先として、果たして「意欲ある若年農家」が適当か?
  彼ら若年農家も「引き取りたくない」ような農地ではないか?
 ・であれば「高齢者→若年」でなく「高齢者→高齢者」という継承も
 考えるべき。
 イメージとしては「80歳の生まれながらの農夫が、65歳の定年退職型セミプロ
 農家へ継承する」のイメージ。
 セミプロ農家は、他に年金収入もあるので、「農業だけで生活維持できない」ことは
 ネックにならない。

I.その他、順不同

★休耕地を農地に復活もするが、同時に多目的利用を行なう。
 1.風車を設置する。
 2.太陽光発電はスペースを取るので、無理か?
 3.半分冗談だが、作物を文字状に作付けして、上空から見ると広告に見える
   「カントリー・アド」
   Googleの航空写真で文字認識できる。
 4.地下掘削して、地下に農業工場をビルトインできないか?
   施工費が追いつかないか?

★海で農業できないか?

★体験ツアー客による農業事業
 現状のグリーンツーリズムの発展系。
 参加者の労働力を大前提とした農業
 言わば、農地のシーズンシェアではなく、デイリーシェア。
 《参加者側から見る》
  ・参加費は無料 逆に言えば、労働力を無償提供
  ・新宿等のターミナル駅からバスで農業に向かう
 《運営者》
  ・JTB等の大手旅行会社

★農家は自己研修しているのか?
 農閑期に農業研修等して自己啓発すべきではないか?
 JAが代わりにやっているのか?

★農家免許制

★暴論であるが、中山間地の耕作放棄地の国家買取、国営農場化